2018年2月27日放送「名医とつながる!たけしの家庭の医学」で、血管を若返らせる『手の握力』について紹介されました。血管の老化と握力の関連性や、女性と男性の血管年齢の違い、握力を効果的に鍛え血管を若々しく保つ方法など、どれも必見です。
血管の若返りが期待できる筋肉とは?
血管の老朽化が進むと、ほんの少しの寒暖差でも、水道管のように破裂し命に係わる重篤な病に繋がることがあります。
しかし、世界で最も信頼度が高い医学誌『ランセット』によると、ある筋肉を鍛えれば血管が若返る可能性があることが研究で判明したとのこと。
血管がを若返らせることができる筋肉とは、握力!!
握力を維持できない人ほど心血管疾患による死亡リスクが高く、握力を維持できている人ほど血管を柔らかい状態に保てているということが、最新研究で分かりました。
実際、60代~70代の男女17名を対象に、「硬く閉じられた瓶の蓋を開けられるかどうか」や「雑巾絞りでどれだけ水を絞れるか」の実験を番組で実施したところ、血管年齢が高い人ほど瓶の蓋を開けられなかったり、雑巾の水をあまり絞れなかったという結果が出ていました。
女性は男性より血管の若い人が多い理由とは?
実は、男性より女性の方が、血管年齢の若い人が多いようです。
握力自体は女性より男性の方が当然高いのですが、注目すべきは「握力の落ち幅」。
握力の年代別平均値データによると・・・
- 男性は、握力が最も高くなる30代に対し、70代の握力は平均11.1kg低下
- 女性は、握力が最も高くなる40代に対し、70代の握力の平均落ち幅は5.7kg
この握力の落ち幅が、血管年齢と大きく関係しています。
握力の落ち幅が女性の方が低い理由は、ずばり毎日の家事。
家事程度の握力を使うだけでも、毎日行うことで握力を維持できます。
握力と血管年齢の関係とは?
実は、握力が血管年齢を若く保つ理由は、血管から分泌される、血管を柔らかくする物質「NO」が関係しています。
「NO」とは血管の内皮から分泌される物質で、血管壁に作用し柔らかい血管を維持してくれると考えられています。
血管は加齢と共に硬くなりますが、たとえ血管が硬くなっても、「NO」が分泌されれば柔らかくなります。
「NO」は家事などちょっとした負荷でも分泌されることが分かっており、毎日の積み重ねを考えると、ジムに週1回行くよりも家事をこまめに行う方が効果的です。
■「NO」の分泌を確認する方法
- 両手の手の平が上になるように自分の前に出し、5秒間しっかり握ります。
- 5秒後手を開いて、手の色が白から赤に変化することを確認します。
手の色が白から赤に変化するのは、手を強く握ることで血管が収縮し、手を開くことで血管が拡張するため。
手を握って滞った血流が、握力をゆるめることで通常より勢いよく流れ、血管壁がいつもより強く刺激されて「NO」が大量に分泌されます。
握力を効果的に鍛え、血管を若々しく保つ「NO分泌ボール入浴法」とは?
毎日家事を行う以外にも、握力を効果的に鍛え血管を若々しく保つ方法があります。
それは・・・「NO分泌!ボール入浴法」!!
- ビニール製のボールを2つ用意します。
- 入浴中、両手でボールを何回か握ればOK!
お風呂以外でもボールを握れば、「NO」分泌量UPが期待できると共に握力も強くなり、相乗効果が見込める。
まとめ
今回は、名医が教える「血管の老化と握力との深い関連性」についてご紹介しました。
ポイントは、血管の内皮から分泌されるNO。NOをより多く分泌させることで、硬くなった血管を柔らかくし若々しい状態を維持することができます。
日常生活に、家事やボール入浴法を積極的に取り入れていくことが大切ですね。
是非参考にしてみてくださいね。