2018年7月17日「林修の今でしょ!講座」で放送された、『とろろ(長芋)の健康パワー』についてご紹介します。とろろは、健康長寿が夏によく食べるネバネバ食材。
とろろのネバネバ成分が持つ、胃・足腰の老化を予防する効果、血糖値の急上昇を抑える効果をまとめています。長芋の正しいすり方やオススメの食べ方もご紹介していますよ。
とろろは、血糖値の上昇を抑え消化を助けてくれる!
とろろ×そば
そば・うどんなどの麺は血糖値が上がりやすいですが、とろろを一緒に食べることで血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。
また、麺は胃を冷やしがちですが、とろろは胃を温めてくれる効果もあります。
牛タン定食(牛タン×麦ごはん×とろろ)
とろろのネバネバは、牛タンの油分をコーティングしてくれます。
食物繊維が多く消化しづらい麦飯も、水分が多いとろろと一緒に食べることで消化しやすくなります。
長芋をするとき手がかゆくならない方法
長芋をするとき、手がかゆくなったり痛くなったりしますよね。
これは、長芋に含まれる「シュウ酸カルシウム」の結晶が手に刺さることが原因です。
シュウ酸カルシウムの結晶を溶かすには、お酢が効果的。
そのため、手がかゆくならないようにするには下記のいずれかの方法がオススメです。
- 水1ℓに小さじ1杯の酢を入れ、長芋をつけてからする
- 手で持つ部分は皮をむかない
- 小さじ1杯の酢を入れた水で、手を濡らしてからする
とろろ(長芋)の「ジアスターゼ」は胃を守ってくれる!
長芋に含まれる「ジアスターゼ」は、胃潰瘍や消化不良を予防し、胃を老けさせない働きがあります。
ほとんどの食べ物にはでんぷん(糖のかたまり)が含まれており、胃の中にでんぷんが残ると胃もたれ・胃痛の原因になります。
「ジアスターゼ」はでんぶんを細かく分解して吸収しやすくしてくれるため、胃を正常に戻す効果が期待できます。
長芋のままでも「ジアスターゼ」を摂取できますが、とろろにすることでより吸収率がアップします。
「ジアスターゼ」を摂取する時の注意点
「ジアスターゼ」は熱に弱く、60以上で効果はほぼなくなくなってしまいます。
そのため、加熱せず生で食べるのがオススメです。
名医オススメのレシピ「冷やしとろろ梅茶漬け」
梅干しは、とろろが持つ消化の働きを高めてくれます。
さらに、梅干しに含まれる「クエン酸」は胃を殺菌し働きを活性化してくれます。
作り方
ごはんにとろろ・梅干しをのせ、冷たいだし汁をかけるだけでOKです!
とろろ(長芋)の「グリカン」は足腰を老けさせない!
長芋に含まれる「グリカン」は、足の腱や軟骨を強くしてくれます。
「グリカン」は熱に強く、加熱することで水分がとんで凝縮されるため、加熱調理をすることでより効果的に摂取することができます。
自然薯のとろろの健康パワーも注目!
自然薯は、山芋より強力なネバネバ感が特徴ですが、豊富に含まれる「ジオスゲニン」が今注目されています。
まだ研究段階ですが、「ジオスゲニン」はがん予防やアルツハイマー型認知症の予防に効果的ということが判明してきています(マウス実験にて)。
とろろ(長芋)のオススメの食べ方
長芋は約8割が水分でできているため、低カロリーです。
食材をとろろにうまく置き換えることで、ヘルシーな料理を作ることができます。
名医オススメのレシピもご紹介しますよ。
とろろのいちご大福
お餅の代わりにとろろを使います。
カロリーは、148kcal ⇒ 87kcalに減らすことができます。
とろろ100%のお好み焼き
小麦粉の代わりにとろろを使います。
カロリーは、小麦粉151kcalに対し、とろろ27kcalです。
とろろピザ
ピザ生地の代わりにとろろを使います。
カロリーは、ピザ生地268kcalに対し、とろろ65kcalです。
とろろのポテトサラダ
じゃがいもの代わりにとろろを使います。
とろろの磯部揚げ
とろろを海苔で巻き上げ、油で揚げて作ります。
名医オススメ!「とろろとしめじのだし巻玉子」のレシピ
長芋の正しいすり方
長芋は、すり方を間違えると栄養素を損ないます。
長芋をする際は、目の細かいおろし金を選び、できるだけ速くすればOK!
おろし金の目が細かいほど、細胞が壊れて長芋の栄養素が外に出やすくなります。
また、長芋は空気に触れると酸化するため、できるだけ速くすることで栄養素を損なわずにすみます。
とろろ(長芋)の正しい保存法
とろろは、正しく保存しないと酸化が進み栄養素を損なってしまいます。
残ったとろろは、酸素に触れないようにラップで包んで密閉し、冷凍保存すればOK!
する前の長芋は、新聞紙を巻いて冷蔵庫で保存すればOKです。
まとめ
今回は、とろろの健康パワーについてご紹介しました。
まとめると・・・・・・・・
- とろろには、血糖値の急上昇を抑える効果がある
- 長芋をする時は、酢を使うとかゆくならない
- 胃の老化予防には、生のとろろを食べると効果的
- 足腰の老化予防には、とろろを加熱して食べると効果的
- 低カロリーなとろろを、高カロリーな食材と置き換えるとヘルシーに!
- 名医オススメのレシピは、とろろとしめじのだし巻き玉子
- 長芋をするときは、細かい目のおろし金で速くすりおろす
皆さんも是非参考にしてみてくださいね。