2018年5月23日放送のNHK「ガッテン」で、物忘れ&認知症を予防・改善する記憶物質『インスリン』の効果と、1分でできる物忘れセルフチェック法、対策のポイントが紹介されました。加齢とともにリスクの高まる物忘れを予防し、記憶力をアップしてくれるインスリンの働きは必見です。
物忘れには「血糖値」が関係している!
物忘れのしやすさは、血液検査の「血糖(HbA1c)」項目で分かります。
実は物忘れと血糖値には深い関係があり、血糖値が高い状態が続くと物忘れがしやすい状態になってしまうことが最新の研究で判明したのです。
そもそも糖は脳に欠かせないエネルギー源で、脳は1日約100gの糖を消費します。しかし血糖値が高めの人は、脳(特に記憶を司る海馬の周り)が ”糖不足” に陥っている状態になっているのです。
「インスリンの働き」と「物忘れ」の関係とは?
甘い物を食べると、体内で消化されて血中の糖度が上がります。しかし、これはまだ細胞に取り込まれていない状態。すい臓から出るインスリンが細胞に糖を取り込むように指示することで、細胞に糖が取り込まれて体内の血糖値を下げる役割をしているのです。
血糖値が高めの人は、甘い物を摂り過ぎて体中に糖があふれています。すると、インスリンは糖を細胞に取り込もうと活発に働きますが、体の糖の取り込みを優先にするため脳がインスリン不足に陥ります。
その結果、脳の一部が糖不足となり、物忘れの原因になるのです。
1分でできる物忘れセルフチェック法
1分間に動物の名前をできるだけ言ってみてください。紙に書く必要はありません。干支は禁じ手です。
13種類以下しか言えなかった方は、注意が必要です。
このテストは、動物を思い出しながら既に言った名前を覚えていられるかがポイント。作業をしているときに一時的に覚えておくために使う記憶力「作業記憶」をチェックできます。
脳でインスリンの働きを良くする対策ポイント
血糖値が高くなると脳にインスリンが届かなくなるため、神経細胞にダメージを与えます。この状態が長く続くと神経細胞は死滅し「作業記憶」が低下しやすくなり、認知症の原因に繋がります。
しかし、早めに血糖値をコントロールすることで改善する可能性があります。
対策としては、食事や運動などの生活習慣の改善が最も大切。
- 週2~3回の有酸素運動を行う
- 適度な糖質制限を行う
- 野菜を先に食べる
生活習慣を改善することで脳でインスリンを効きやすくし、物忘れ&認知症を予防・改善することができます。
まとめ
今回は、物忘れ&認知症を予防する記憶物質についてご紹介しました。
加齢とともにリスクが高まる認知症や物忘れは、早い段階から対策することで予防・改善することができます。
下記記事でも認知症予防に効果的な食べ物・エクササイズをご紹介していますので、是非参考にしてみてくださいね。